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Review
No.001 for Concert
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2005.10.15 15:00 Salamanca
Hall, Gifu |
| Finnish
Radio Symphony Orchestra - Sakari Oramo |
| Suomen
Radion Sinfoniaorkesteri, YLE,
Helsinki |
| アーティスト: |
サカリ・オラモ指揮 フィンランド放送交響楽団 |
| 演奏会場: |
サラマンカホール(岐阜県岐阜市) |
| プログラム前半: |
シベリウス作曲 交響詩「夜の騎行と日の出」op.55 交響詩「吟遊詩人」op.64 |
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組曲「レンミンカイネン」 op.22より “トゥオネラの白鳥” “レンミンカイネンの帰郷” 交響詩「フィンランディア」op.26 |
| プログラム後半: |
チャイコフスキー作曲 交響曲第6番 ロ短調 op.74 「悲愴」 |
| アンコール曲: |
シベリウス作曲 悲しきワルツ シューベルト作曲 劇音楽「ロザムンデ」から 間奏曲第2番 |
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<サラマンカホールと対抗配置>
プログラムの前半がシベリウスの曲で、生で聴く機会の少ないものも含まれていて、演奏会の4日前に思い立ってチケットを買ってしまいました。雨の中、名古屋市内の自宅から何度か乗り換え、岐阜の演奏会場へたどりつきました。演奏会場のサラマンカホールは収容人数約700名、パイプオルガン付きの中ホールで残響感はあまりありませんでしたが、ウッド仕様の温かみが特徴かなと思いました。楽員たちが入って来て、ステージは隙間がないほどぎっしりとなりました。ダブルベースが向かって左側奥に8本並び、金管は左側にホルン、右側にトランペット、トロンボーン、チューバが配され、バイオリンが左右に分かれた対抗配置でした。最近目にする機会が増えてきた古来の形ですが、シベリウスの管弦楽曲をこの配置で聴くのは珍しく、にんまりしました。
<魅力あふれる前半のシベリウスプログラム>
指揮者サカリ・オラモが颯爽と指揮台に上がり、すぐに「夜の騎行と日の出」が始まりました。暗闇の中、馬で駆け抜け日の出を迎える様子を描いており、夜から日の出にかけての森の雰囲気が醸しだされ、実演では初めてということもあってつい涙腺が緩まされました。次の「吟遊詩人」もめったに演奏されない曲で、CDで聴く限り、地味な印象なのですが、生で聴くと右端に位置するソロハープが神秘的に奏でられ、何とも言えない寂寥感にまたも涙が‥。有名な「トゥオネラの白鳥」は三途の川に浮かぶ白鳥が目に浮かぶようで、イングリッシュホルンの背後に響くかくし味のバスドラムがはっきり確かめられました。4曲目の「レミンカイネンの帰郷」はティンパニーの鋭い一撃で始まり、ワクワクするような躍動感に満ちた演奏に心踊らされました。そして前半の締めの「フィンランディア」は金管の厚みのある音が響いた後、速めのテンポで進み、盛り上がり部分でのティンパニの乱れ打ちにはノックアウト状態に。終わりの部分でホルンを強調させたのは珍しく、初めて耳にしました。
<充実した「悲愴」とアンコール曲の楽しみ>
休憩後のチャイコフスキーの「悲愴」は第2楽章のトリオ部分の憂鬱さの表現が出色で、続く第3楽章の盛り上がりもすばらしいの一言。その勢い?に思わず拍手される人を尻目に、3楽章から間をおかず演奏された4楽章も充実した内容で、音楽にどっぷり浸ることができました。アンコールは、「悲愴」の後ということから、予想した通り、シベリウスの「悲しきワルツ」でしたが、これも雰囲気のある出色の演奏でした。そして2曲目は、シューベルトの「ロザムンデ」間奏曲で、この曲を演奏するとはまったく予想できませんでした。このホールではオケのメンバーの様子が手にとるように見え、ここまで真ん中正面で演奏している美人のフルーティストと体を揺り動かして一生懸命クラリネットを吹く若い男性奏者に注目していました。「ロザムンデ」間奏曲では、この木管楽器奏者が主役で、ここでもその演奏をじっくり見、聴くことができました。
<余韻の味わいとオラモさん>
この演奏会で特筆すべきことは、どの曲においても指揮者がタクトを完全に下ろすまでフライングの拍手をする者がいなかったということです。そのため静かに終わる曲が多い中、余韻を味わいながら演奏を聴くことができ、最近の演奏会では失われた至福の時を過ごすことができました。終演後、CDかプログラムを買った人にホワイエで指揮者のオラモさんがサイン会を開くとの案内がされていて、並んで待ちました。やがて、オラモさん、丸首シャツにジャケット姿で現れ、ひとりひとりにサインをしてくれました。私の番になってプログラムにサインしている時に「私はシベリウスの音楽が好きです。」少し間を置いて「私はクリスチャン2世が好きです。」と言うと、オラモさんは頭を上げ満面の笑みを浮かべ「私も好きです。」と応えてくれました。ふとフィンランド語で「ありがとう」に当たる言葉を思いだし「キートシュ」と言うと、オラモさんも「キートシュ」と言って握手をしました。すばらしい演奏とともにオラモさんの人柄にも触れられた思い出に残る演奏会で、岐阜まで足を運んだ甲斐がありました。
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