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Review
No.004 for Concert
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2005.11.17 18:45 Aichi
Arts Center - Concert Hall, Nagoya |
| Nagoya
Philharmonic Orchestra - Ken-ichiro Kobayashi |
| Subscription
Concert No.319 Hisako
Kawamura, piano |
| アーティスト: |
小林研一郎指揮 名古屋フィルハーモニー交響楽団 河村尚子(Pf) |
| 演奏会場: |
愛知県芸術劇場
コンサートホール |
| プログラム前半: |
モーツァルト作曲 ピアノ協奏曲第20番ニ短調 Kv.466 |
| アンコール曲: |
モーツァルト作曲 ピアノソナタ第11番Kv.331 から 第3楽章|ベートーヴェン作曲
「エリーゼのために」 |
| プログラム後半: |
チャイコフスキー作曲 マンフレッド交響曲 op.58 |
| アンコール曲: |
チャイコフスキー作曲 マンフレッド交響曲 op.58 から 第1楽章コーダ |
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<モーツァルト生誕250年への序奏>
ピアノ協奏曲第20番の独奏は、ヨーロッパにおける数々のピアノコンクールで高位入賞を果たしている若い女性ピアニストだそうな。。・・といっても、モーツァルトの短調の協奏曲ということもあって、華やかな技巧を表に出すのではなく、誠実な演奏でモーツァルトの魅力を満喫させてもらいました。伴奏の名古屋フィルも、コバケンさんのタクトのもと、少し厚めの安定した演奏で応えてました。モーツァルトのピアノ協奏曲はCDも多いのですが、名古屋市営バスの一部では、アイドリングストップ時に協奏曲のメロディーがわずかの間
流れるようになっている等、いやが応でも聴かされるようになっています。2006年がモーツァルト生誕250年ということから、これから来年にかけて演奏会やCDで頻繁に聴く機会が増えると思いますが、今回はその「序奏」となるモーツァルトの名曲の演奏でした。万人が愛おしみながら、気楽に聴くことができるのがモーツァルトの音楽の特徴と言えますね。アンコールにはそのピアノソナタKv.331の第3楽章「トルコ行進曲」とベートーヴェンの「エリーゼのために」が演奏されました。お馴染みのピアノの小曲が大変立派に聴こえてきました。
<コバケン、マンフレッド交響曲を振る>
演奏会後半の「マンフレッド交響曲」は自分自身大好きな曲なのですが、一般的にはチャイコフスキーの曲としてはマイナーと見做されがちです。かれこれ30年位前、FMで流れていたスヴェトラーノフ指揮による演奏をカセットテープに録って何度も聴くうちに、ロマンティックなメロディーがずっと頭の中を駆け巡っていたものでした。実演では9年前、サントリーホールでセルジュ・コミッショーナ指揮の東京都響で聴いて感激したものです。めったに演奏会のプログラムに載らず、たぶん今回は名古屋での初演だったかな?と思います。そして現在、コバケンさんほどこの曲を振るのにぴったりの指揮者はいないでしょう。アルプスを舞台にしたバイロンの劇詩「マンフレッド」を題材にした音楽の創作をスイスに滞在したことがあるチャイコフスキーにバラキレフが再三持ちかけ、苦労の末、1885年に作曲された(交響曲第4番と第5番の間に)ものです。
第1楽章<山中をさまようマンフレッド>バスーンと低弦の力強いアイザッツにより運命の動機が繰り返され、金管群と打楽器が加わり力強い盛り上がりを示します。やがてマンフレッドが愛し、彼の裏切りにより自殺した女性の優しい主題がヴァイオリンで奏でられた後、マンフレッドのテーマでコーダとなります。この聴きどころで、名古屋フィルは充実した見事な演奏を繰り広げました。
第2楽章<アルプスの妖精>木管が軽やかな動きを示した後、トリオでは優しく優雅なメロディーが聴きどころで、手堅くまとめていました。しかし、オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団のCDにより、精緻な木管、厚みと豊かなハーモニーの弦楽器を聴き慣れている耳には、この演奏はやや一本調子で冗長に感じられ、もっとみずみずしい響きが欲しいとも感じました。
第3楽章<山人の生活>私の大好きなところで、冒頭のオーボエに続く弦、ホルンソロによるしみじみとした情感をコバケンさんと名古屋フィルは見事に表わし秀逸。
そしてクライマックスの・・・
第4楽章<アリマーナの地下の宮殿>は圧巻でした。第3楽章と間をおかず演奏された 金管、打楽器を中心に繰り広げられるロシア色まる出しのチャイコフスキー独特の節回しは、コバケンさんのうなり声がぴったり合う個所で出色のものでした。中間部分のヴィオラ・・第1ヴァイオリン・・第2ヴァイオリンと・・カノン風に移って行く部分は、CDではさっと過ぎてしまうのですが、実演ではその受け渡しが手にとるようにわかりました。マンフレッドの主題に続き、2台のハープに導かれて愛する女性の主題が奏でられ、罪や死を表すテーマの後、オルガンが荘厳に響きわたり、その後の穏やかな安念を表すように最後は消え入るように終わります。愛知県芸術劇場コンサートホールのオルガンはこれまで何度か聴いてきましたが、マンフレッド交響曲の第4楽章では想像していたより大きな音で朗々と鳴りわたりました。ただスタカート気味に演奏されたのが少し気になりました。消え入るような終わりでは、コバケンさんが指揮棒を下ろすまで拍手が起こらず、余韻を持って聴くことができました。アンコールには、「この日を最後に退団するトランペット奏者を讃えて」とコバケンさんが語り、マンフレッド交響曲第1楽章の終わりの部分が再度力強く演奏されコンサートの幕を閉じました。最近遠ざかっていたこの曲ですが、再び若い頃のように夢中にさせるきっかけとなる演奏でした。(2005.11.30
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