素晴らしきかな!・・我が夢の殿堂 クラシック ささ木ホール
ある日ある時、ひょんなことから「ささ木ホール」の存在を知った。 個人の住宅にコンサートホールがあるというのだ。 生演奏はもちろんのこと、CDを使った音楽鑑賞会も定期的にあるらしい。 興味津々のムシがムズムズと動き出し、翌日の朝にはもう電話をかけてしまっていた。 その日の午後には早速にもホール主宰者の佐々木照治氏をお訪ねしたのだが、 お風邪を召された中にもホール内を全てご案内いただけたことに先ずは感謝せねばなるまい。 拙宅からクルマで30数分走った住宅地の一角に「ささ木ホール」があった。 小ぶりな空間ながら・・なんと!・・2階席まである。 当然にして・・演目はピアノソロを中心として、室内楽までだ。 ![]() 12畳相当(約20u)のステージとほぼ同じ広さの客席(40席) 最大高9Mの高さを持つ傾斜天井。 多分・・ウィーン楽友協会大ホールと同じようなフローリング床構造。 空調を含めて、ほぼ完璧な防音/遮音構造。 反響可変壁(反射と吸音)の採用。 照明と音響の集中コントロール装置(調整卓)の完備。 ホールロビーに付属して給湯調理室と男女別独立トイレの完備。 給湯調理室は喫茶店の営業ができる保健所の許可もとっているとのこと。 ロビーはギャラリーとしても使える造りとなっており、 色々と絵画が展示されていて極めてゴージャスな雰囲気だ。 当然にして演奏者控え室(2階)もある。 ![]() 2階への階段がまた独特な造り。 1階から踊り場までが蹴上がり13cm、そこから2階席のフロアまでが12cmとのこと。 2階へは靴を脱いで全面カーペット敷の階段を上るのだ。 こんなにも体に(足腰に)優しい緩やかな階段は初めて拝見した。 主宰者佐々木氏の極めつけのこだわり部分なのかもしれない。 もっとも、2階へ上がれるのは、 多分(うっかりとお聞きするのを・・)、1階が満席になった場合にほんの僅かなお客と、 控え室への出入りのある生演奏の場合の演奏者のみ。 主宰者佐々木氏は催しもの全てに2階席の隅にある音響と照明の集中調整卓横に陣取られる。 今ではご高齢になられた佐々木氏だが、 結果的には計画当初の特別な意図がピタリとはまっているといえよう。 ![]() 見学だけさせていただくつもりだったのだが、 ハナシに花が咲いて(笑)大幅に時間を過ごしてしまった。 そんな中で、佐々木氏の「コンサートホール」へのこだわりが妙に印象に残った。 そう、・・ここは紛れも無くパブリックスペースなのだ。 個人の趣味の延長でプライベートなリスニングルームにお客を呼ぶとか・・ 音楽を聴きながら語り合うといった社交の場(サロン)などではないのだ。 あくまでも・・目的は「音楽を聴く」ための本格的な施設。 ホールの大小問わず・・例えば電気文化会館のコンサートホールと何ら変わりないのだ。 あそこで聴くピアノの響きは極めて喧しい感じがしますよね・・ みたいな意見の一致があったりして、 そしてまた・・小さな空間で大きな音を出すときの「音響飽和」の危険性にまで話が及んだ。 700席の小ぶりなホールを本拠とする仙台フィルハーモニーの悩みの種でもあるハナシだ。 アシュケナージがN響とウィーン楽友協会で演奏する際に NHKのインタビューの中で語ったことでもある。 いかに「音響飽和」させないように演奏するか・・というのが難題だったらしい。 ささ木ホールのステージに上がる演奏者も、 佐々木氏曰く・・上手い人ほどこの課題(コツ)を呑み込んで演奏するらしい。 演奏者の技量と楽器の発音(音色と音量)、そしてホールの音響特性が三位一体となった時、 聴衆は魂をも震わされ・・感動の境地へと誘われるのかもしれない。 ![]() ハナシはCDによる音楽鑑賞会へと進んだ。 せっかくのホールなので、音楽ソフトによる「コンサート」もあっていいハズ。 最近の住宅事情では、特に大編成管弦楽の醍醐味を本格的に味わうことが極めて困難だ。 ヘッドフォンによるリスニングは・・相応な音圧を感じてもやはり何かが違う。。 そう・・体で感じるものが無いのだ。 そしてまた、音が空気を揺すりつつ耳に伝わる自然な雰囲気に欠ける。 モニターすることと、リスニングすることの大いなる違いなのかもしれない。 何れも「音楽を聴く」ことには変わりないのだが、 ヘッドフォンでは・・どうも重箱の隅を突付くような聴き方を余儀なくされてしまうようだ。 そんなことから、ささ木ホールでのオーディオによるコンサートには興味深々となった。 その昔・・小出レコードのご主人の企画による「レコードコンサート」があった。 確か・・区役所のホールでLPレコードをこれ見よがしの音量で再生しておられたような。。 オーディオスピーカーも結構大型のものだった。 一度聴きに出かけたのだが、耳を劈(つんざ)くような余りの音量にぶっ魂消て 二度と足を運ぶことはなかった。 ささ木ホールでのオーディオコンサートがどんな雰囲気で味わうことができるのか?? 暗騒音のほとんどない静寂な空間に漂う音楽の調べ。。 音色、音調、音量がツボにはまった時・・どんな感激が襲ってくるのか・・ 楽曲(作曲者)の求めるダイナミクスが表現しきれるのか?? 残響のほとんど無い再生空間に 2chステレオに封じ込められた録音現場のホールトーンが活きるのか?? プログラムによっては明暗が分かれることにもなりそうな予感。 ![]() しかしながら、「コンサートホール」でCDの音を聴ける機会など 多分・・世界中探してもここしかないだろう。 CDコンサートのプログラムは順次お客が企画しているとのこと。 是非一度企画参加してほしい・・とお願いをされてしまった。 いやはや・・光栄至極なり。 この上は、先ずはどんなサウンドで聴けるのか?・・確かめねばならぬ。 近々お邪魔することにしよう。 恐れ多くもコーヒーとクッキーをご馳走になりながら 佐々木氏の好好爺とした笑顔が本当に眩しかった。 我が人生においても肖りたいものだ。 2008.2.29 ♪♪♪
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